遺伝子障害を治療する方法
专利摘要:
MYO7Aタンパク質またはCEP290タンパク質をコードするアデノ随伴ウイルスベクターを、それを必要とする対象に投与することにより、MYO7A遺伝子またはCEP290遺伝子の変異に関連する疾患、特にIB型アッシャー症候群およびレーバー先天性黒内障を治療するための方法;この方法に使用するための遺伝子構築物およびアデノ随伴ウイルスベクター。 公开号:JP2011516049A 申请号:JP2011502272 申请日:2009-03-30 公开日:2011-05-26 发明作者:アルベルト アウリッキオ、 申请人:フォンダジオーネ テレソンFondazione Telethon; IPC主号:C12N15-09
专利说明:
[0001] 本発明は、標的の網膜細胞においてMYO7Aタンパク質またはCEP290タンパク質をコードするアデノ随伴ウイルスベクターを、それを必要とする対象に投与することにより、MYO7AおよびCEP290遺伝子の変異に関連する感覚神経的な疾患、特にIB型アッシャー症候群(USH)およびレーバー先天性黒内障(LCA)を治療するための方法および組成物を提供する。本発明はまた、この方法に使用するための遺伝子構築物およびアデノ随伴ウイルスベクターを包含する。] 背景技術 [0002] レーバー先天性黒内障(LCA)は、もともとLeber(1869)で報告されているが、他の網膜ジストロフィーとは異なる常染色体劣性疾患であり、先天性盲目の原因である。レーバー先天性黒内障(LCA)(MIM204000)は、視覚刺激に対する反応の悪さ、眼振および眼球彷徨を伴う、乳児期初期にあらわれる視覚機能の重度または完全な喪失によって特徴付けられる。罹患した個体は、網膜電図が消滅し、最終的には色素性網膜症を含めた眼底の異常を発症する。LCAは常染色体劣性の形質として遺伝する。視覚機能のない患者が生活に適応するのを助けること以外に治療法はない。] [0003] 網膜色素変性症は、網膜の一連の遺伝的変性に対して付けられた名称である。アッシャー症候群は、網膜色素変性症のいくつかの形態のうちの1つであり、網膜変性および聴覚消失によって特徴付けられる。アッシャー症候群は、臨床所見によって主要な3つの型に分けられている。I型アッシャー症候群では、網膜色素変性症は前庭性運動失調および先天性重度難聴を伴い;II型アッシャー症候群では、部分的な聴覚消失を有する網膜色素変性症があり;III型アッシャー症候群では、網膜色素変性症および進行性の聴覚消失がある。II型アッシャー症候群はほとんどの場合、染色体1q41上の遺伝子に起因する。III型アッシャー症候群はほとんどの場合、染色体3q21−24上の未特定の遺伝子に起因する。少なくとも6つの遺伝子(染色体10q、11p15.1、11q13.5、14q32、21q21上など)によってI型アッシャー症候群が引き起こされる可能性があり、その1つはミオシンVIIaをコードする。3つのタイプのアッシャー症候群は併せて、100,000例あたり約5例の複合有病率を有し、これは、網膜色素変性症の全症例の約5〜15パーセントに相当する。] 発明が解決しようとする課題 [0004] 本発明は、AAV5カプシドを有する、MYO7AまたはCEP290をコードするアデノ随伴ウイルスベクターを、好ましくは眼内に投与することにより、標的の細胞/組織(CEP290については光受容体、MYO7Aについては網膜色素上皮に加えて光受容体)において機能的タンパク質が発現し、罹患した網膜が著しくかつ安定に形態学的にも機能的にも改善されるという知見に基づく。詳細には、アッシャーIB(shaker Iマウス、Gibson,F.ら、S.D.1995.「A type VII myosin encoded by the mouse deafness gene shaker−1」,Nature374:62−64)])またはCEP290変異に起因するLCA(rd12マウス、Chang Bら、「In−frame deletion in a novel centrosomal/ciliary protein CEP290/NPHP6 perturbs its interaction withRPGR and results in early−onset retinal degeneration in the rd16 mouse」,Hum Mol Genet.2006 Jun 1;15(11):1847−57.Epub 2006 Apr 21)の動物モデルにおいてrAAV2/5−MYO7AまたはrAAV2/5−CEP290を網膜下に送達することにより、光受容体およびRPE形態学(光受容細胞数、光受容体におけるロドプシン局在、RPEメラノソーム)および機能(網膜電図によって測定される網膜電気活性)が著しく改善されることが見出されている。] [0005] これらの知見から、IB型アッシャー症候群(USH)およびレーバー先天性黒内障(LCA)に対する有用な治療的アプローチが得られる。] 図面の簡単な説明 [0006] MYO7AのcDNAを含むAAV血清型の平均力価(1mlあたりのゲノムコピー数)を示す図である。 rAAV2/5−CMV−MYO7およびrAAV2/5−CMV−CEP290のゲノム完全性を示す図である。 rAAV2/5送達後のMYO7Aの発現を示す。] [0007] したがって、第一の態様では、本発明は、哺乳動物対象、特に、好ましくはIB型アッシャー症候群およびレーバー先天性黒内障から選択される、MYO7A遺伝子またはCEP290遺伝子の変異に関連する疾患に罹患したヒト個体における網膜異常および/または網膜機能を改善するための方法に関し、本発明の方法は、 1)組換えアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターにAAV5カプシドを提供する工程であって、このベクターは、機能的なMYO7Aタンパク質またはCEP290タンパク質をコードする核酸分子を含む発現カセットを担持し、この核酸分子は、その転写および翻訳を指示する調節制御エレメントに作動可能に連結されている工程と、 2)CEP290をコードするベクターを光受容細胞に形質導入し、MYO7Aをコードするベクターを光受容細胞および網膜色素上皮細胞に形質導入することにより、この細胞内でMYO7Aタンパク質またはCEP290タンパク質の発現を誘導する工程と を対象とする。] [0008] さらなる態様では、本発明は、哺乳動物対象、好ましくはMYO7A遺伝子またはCEP290遺伝子の変異に関連する疾患に罹患したヒト個体における網膜異常および/または網膜機能不全の治療に使用するための、AAV5カプシドを有する組換えアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターであって、機能的なMYO7Aタンパク質またはCEP290タンパク質をコードする核酸分子を含む発現カセットを担持し、この核酸分子はその転写および翻訳を指示する調節制御エレメントに作動可能に連結されている、ベクターに関する。] [0009] 好ましい実施形態では、前記治療は、CEP290をコードするベクターを光受容細胞に形質導入し、MYO7Aをコードするベクターを光受容細胞および網膜色素上皮細胞に形質導入することにより、この細胞内でMYO7Aタンパク質またはCEP290タンパク質の発現を誘導することを包含する。別の好ましい実施形態では、MYO7A遺伝子またはCEP290遺伝子の変異に関連する疾患は、IB型アッシャー症候群およびレーバー先天性黒内障から選択される。] [0010] 最大9kb、好ましくは約4.7〜9kbのゲノムをパッケージすることができると証明されたAAVカプシドを有するベクターは、他の血清型よりも効率的であり、したがって、このベクターを、本発明によるMYO7A遺伝子またはCEP290遺伝子を送達するのに使用することが好ましい。網膜下腔に送達することにより、適切な分子量および生物学的活性を有する機能的なMYO7Aタンパク質またはCEP290タンパク質が産生される組換えAAV2/5ベクターが特に好ましい。] [0011] 「機能的なMYO7Aタンパク質またはCEP290タンパク質」とは、MYO7Aタンパク質またはCEP290タンパク質が天然のタンパク質の機能を示すことを出願人は意味し、例えば、 −タンパク質MYO7Aは、光受容体および網膜色素上皮に正確に局在し、それにより光受容体におけるRPEメラノソーム局在およびロドプシン局在が改善され、 −タンパク質CEP290は、光受容体に正確に局在し、この発現によって光受容細胞喪失が阻害され、光受容体活性が増大する(網膜電図ERGによって測定される)。] [0012] 好ましくは、機能的なMYO7Aタンパク質またはCEP290タンパク質は、天然のタンパク質の機能の少なくとも50%、より好ましくは少なくとも80%、最も好ましくは少なくとも90%を示す。MYO7AおよびCEP290の機能的な活性の決定は、例えば、それぞれ参照により本明細書に援用されている、Hashimoto Tら、(「Lentiviral gene replacement therapy of retinas in a mouse model for Usher syndrome type 1B」Gene Ther.2007 Apr;14(7):584−94.Epub 2007 Feb 1)、およびChang Bら、(「In−frame deletion in a novel centrosomal/ciliary protein CEP290/NPHP6 perturbs its interaction withRPGR and results in early−onset retinal degeneration in the rd16 mouse」Hum Mol Genet.2006 Jun 1;15(11):1847−57.Epub 2006 Apr 21)に記載の手順に従って行うことができる。] [0013] 本発明の目的については、配列番号1(MYO7A)および配列番号2(CEP290)から選択されることが好ましい、MYO7AもしくはCEP290のコード配列、またはこの遺伝暗号の縮重によって同じアミノ酸配列をコードする配列が、哺乳動物の網膜細胞、特に光受容細胞においてその発現を調節できるプロモーター配列に機能的に連結されている。本発明に従って用いられ得る適切なプロモーターとしては、MYO7A配列の転写を制御するためのCMV(配列番号3)およびCBA(配列番号4)のプロモーター、CEP290配列の転写を制御するための、上記のプロモーター、さらにはヒトRHO(配列番号5)プロモーター、転写促進活性を保持しているそれらのフラグメントおよび変異体が挙げられる。] [0014] AAVベクターの構築は、当業者に公知である手順に従いかつ技術を用いて行ってもよい。治療法においてアデノ随伴ウイルスベクターを構築および使用するための理論および実施は、いくつかの科学的刊行物および特許刊行物に説明されている(以下の文献目録が参照により本明細書に援用される:Flotte TR.Adeno−associated virus−based gene therapy for inherited disorders.Pediatr Res.2005 Dec;58(6):1143−7;Goncalves MA.Adeno−associated virus:from defective virus to effective vector,Virol J.2005 May 6;2:43;SuraceEM,Auricchio A.Adeno−associated viral vectors for retinal gene transfer.Prog Retin Eye Res.2003 Nov;22(6):705−19;Mandel RJ,ManfredssonFP,Foust KD,Rising A,Reimsnider S,Nash K,Burger C.Recombinant adeno−associated viral vectors as therapeutic agents to treat neurological disorders. Mol Ther. 2006 Mar;13(3):463−83)。] [0015] さらなる態様では、本発明は、眼への投与に適した形態であることが好ましい、MYO7Aコード配列またはCEP290コード配列を発現するAAVベクターを含む医薬組成物に関する。適切な投与形態としては限定するものではないが、注射溶液または懸濁剤、点眼液および眼軟膏剤が挙げられる。好ましい実施形態では、AAVベクターは網膜下注射によって、例えば、網膜下腔、前房または眼球後方腔における注射によって投与される。好ましくは、ウイルスベクターは網膜下アプローチを介して送達される(Bennicelli Jら、Mol Ther. 2008 Jan 22;Reversal of Blindness in Animal Models of Leber Congenital Amaurosis Using Optimized AAV2−mediated Gene Transferに記載のとおり)。] [0016] 治療法に使用するためのウイルスの用量は、投与経路、疾患の重篤度、患者の全身状態、および他の臨床パラメーターに依存して、個別の基準で決定されるものとする。一般には、適切な投薬量は、眼1つあたり109〜1013vg(ベクターゲノム)の範囲である。] [0017] 図面の説明 図1.rAAV2/5はMYO7A遺伝子を効率的にパッケージする MYO7AのcDNAを含むAAV血清型の平均力価(1mlあたりのゲノムコピー数)。AAVゲノムは、AAV2のITR、サイトメガロウイルス(CMV)プロモーターおよびMYO7AのcDNA配列(rAAVゲノムサイズ:8.1kb)を含む。データは平均±標準誤差として示される。AAV調製物の数は4つである。標準誤差バーの上の数は、平均力価に相当する。] 図1 [0018] 図2.rAAV2/5−CMV−MYO7およびrAAV2/5−CMV−CEP290のゲノム完全性 rAAVのラージプレップ(large prep)(2.5×1010GC/レーン)から直接単離され、アルカリアガロースゲルで分離されるベクターDNAのサザンブロット分析。レーン1および2:rAAV2/5−CMV−MYO7Aから単離されるゲノム;レーン3および4:rAAV2/5−CMV−CEP290から単離されるゲノム。レーン1および3中のサンプルをDnase Iで処理した。] 図2 [0019] 図3.rAAV2/5送達後のMYO7Aの発現 Cos7細胞由来の溶解物の抗MYO7A抗体を用いたウエスタンブロット分析。この細胞にrAAV2/5−CMV−MYO7A(レーン1)またはrAAV2/5−CMV−EGFP(レーン2)を形質導入した。対照の網膜由来の溶解物はレーン3に入れる。分子量は左側に示す。ロードしたタンパク質の量(マイクログラム、μg)は各々のレーンの下に示す。] 図3 [0020] 実験セクション 方法 プラスミド構築物の生成 MYO7AをコードするrAAVの産生のために、pAAV2.1−CMV−MYO7Aを以下のように構築した。ヒトMYO7AcDNA(UTR領域なしのMYO7Aコード配列からなる6,648bp)をpAAV2.1−CMV−EGFPプラスミドの中に、NotI部位とSacII部位との間にクローニングした(完全rAAVゲノムのサイズ:8,107bp)。この目的のために、MYO7Aコード配列(Genebankアクセッション番号:NM_000260)を、それぞれ2,853bp、2,275bpおよび1,890bpの3つのフラグメントに分け、以下のオリゴを用いてヒト網膜のcDNA(BD Biosciences)からPCRによって増幅した:F1(NotI):ATTTGCGGCCGCATGGTGATTCTTCAGCAGGGG;R1:CCCCAGGAAGCCAAACATCT;F2:AGGGCTGAGTATCTGTGG;R2:CGGGGTTGGGGTTATCCT;F3:GCTGAGGACATTCGTGAC;R3(SacII):TCCCCGCGGTCACTTGCCGCTCCTGGAG。次いで、F1、F2およびF3と名付けた3つのフラグメントを別々にpZero Blunt Vector(Invitrogen)中にクローニングし、配列決定し、次いでpAAV2.1−CMV−EGFPの中での三重連結反応によってクローニングした。CEP290をコードするrAAVの産生のために、pAAV2.1−CMV−CEP290プラスミドを以下のように産生した。ヒトCEP290のcDNA(CEP290コード配列、Genebankアクセッション番号:NM025114からなる7,440bp)をヒト骨肉腫細胞株(U2OS)cDNAからPCR増幅し、次いでpAAV2.1−CMV−EGFPプラスミドの中でNotI部位とSacII部位との間でクローニングした(完全rAAVゲノムのサイズ:8,900bp)。] [0021] rAAVベクターの産生 rAAVベクターのラージプレップをTIGEMAAV Vector Coreによって、pAAV2.1−CMV−EGFP、pAAV2.1−CMV−CEP290、pAAV−CMV−MYO7Aを用いて作製した。rAAV2/1、2、3、4、5、7、8および9のウイルスを、293細胞の三重トランスフェクションによって、続いて2回のCsCl2精製によって作製した(24)。各々のウイルス調製のためには、物理的力価[ゲノムコピー数(GC)/ml]をドットブロット分析により(43)およびTaqMan(Applied Biosystems、42)を用いるPCR定量により、TIGEM AAV Vectorによって決定した。各々のラージプレップについて、力価は、ドットブロットおよびTaqMan PCR定量分析から平均した。] [0022] rAAVベクターDNAのサザンブロット分析 DNAは、2,5×1010個のウイルス粒子(ゲノムコピー数として測定)から抽出した。パッケージされていないゲノムを消化するために、50mMのTris pH7.5および1mMのMgCl2を含有する250μlの総容積中でベクターの溶液を11μlのDNase(Roche)とともに37℃で1時間インキュベートした。次いでDNaseを50mMのEDTAを用いて不活性化し、続いて50℃で45分間プロテイナーゼKおよび2.5%のN−ラウリル−サルコシル溶液とともにインキュベートしてカプシドを溶解した。DNAをフェノール−クロロホルムを用いて2回抽出し、2容積のエタノールおよび10%の酢酸ナトリウム3Mを用いて沈殿した。アルカリアガロースゲル電気泳動を以前に記載されたとおり行った(Sambrook,J.a.D.W.R.2001.Molecular cloning:a laboratory manual.Cold Spring Harbor,NY:Cold Spring Harbor Laboratory Press)。] [0023] Cos7細胞のrAAV感染 Cos7細胞は、rAAV2/5−CMV−MYO7AまたはrAAV2/5−CMV−EGFP(1細胞あたり104個のGC)のいずれかで感染させた。感染されたRPE細胞を、感染後7日または17日のいずれかでウエスタンブロットによってMYO7A発現がアッセイされるまで培養物中で維持した。] [0024] ウエスタンブロットによるMYO7A発現の分析 ウエスタンブロットは、rAAVで感染されたCos7細胞で行った。サンプルを、氷上で30分間、SIE緩衝液[250mMのスクロース、3mMのイミダゾール(pH7.4)、1%のエタノールおよび1%のNP−40]の中で溶解し、タンパク質を、8M尿素を含むサンプル緩衝液中で37℃で30分間加熱することによって変性し、6%のSDS−PAGEによって分離した。ブロッティング後、特定のタンパク質を抗MYO7A抗体で標識した。] [0025] 結果 AAV5カプシドを有するベクターはMyo7A構築物およびCEP290構築物を効率的にパッケージする。] [0026] 種々のAAV血清型が大きいゲノムをパッケージする能力を試験するため、および得られた結果がパッケージされた配列のヌクレオチド組成に依存するか否かを研究するため、ヒトのMYO7AおよびCEP290のcDNA配列をサイトメガロウイルス(CMV)プロモーターの下流のAAV2 ITRとpolyAシグナルの上流との間に別々にクローニングした。得られたpAAV−CMV−MYO7AおよびpAAV−CMV−CEP290構築物は、ITRを含んでいるそれぞれ8.1kbおよび8.9kbを含んだ。種々のAAV血清型がMYO7A遺伝子を含む大きいゲノムをパッケージする能力を試験したところ、rAAV2/5ベクターが最も効率的であることが見出された(図1)。rAAV2/5−CMV−MYO7Aの力価は2.5×1011±8.8×1010GC/ml(n=4)であった。同様に、rAAV2/5−CMV−CEP290のラージプレップの力価は5.1×1011GC/ml(n=2)であった。] 図1 [0027] rAAV2/5−CMV−MYO7AおよびrAAV2/5−CMV−CEP290がその全体の長さにそれらのゲノムをパッケージすることを実証するために、ウイルスDNAを各々のベクターの2.5×1010個の粒子から抽出し、アルカリアガロースゲルでの分離後、サザンブロットによって分析した。予想される分子量のDNAse耐性バンド(CEP290については8.9kbおよび−MYO7Aについては8.1kb)が観察された(図2)。] 図2 実施例 [0028] 大きい遺伝子をパッケージするrAAV2/5ベクターでの効率的なインビトロおよびインビボの形質導入 本発明者らは、AAVを介したCos7細胞への形質導入後、MYO7A発現レベルを評価した。AAV2/5−CMV−MYO7Aを介した形質導入の結果として、インビトロで効率的な発現が生じる。Cos7細胞にはrAAV2/5−CMV−MYO7AまたはrAAV2/5−CMV−EGFP(104GC/細胞、図3)のいずれかが形質導入された。抗MYO7A抗体を用いるウエスタンブロット分析によって、rAAV2/5−CMV−MYO7A(陽性対照として入れられた野生型網膜と同様)で感染された細胞でのみ250kDaのMYO7Aのバンドの発現が示されるが、rAAV2/5−CMV−EGFPで感染された細胞では示されない。] 図3
权利要求:
請求項1 MYO7A遺伝子またはCEP290遺伝子の変異に関連する疾患に罹患した哺乳動物対象における網膜の異常および/または網膜の機能不全の治療に使用するための、AAV5カプシドを有する組換えアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターであって、機能的なMYO7Aタンパク質またはCEP290タンパク質をコードする核酸分子を含む発現カセットを担持し、該核酸分子は哺乳動物の網膜細胞においてその発現を調節できるプロモーター配列に機能的に連結されている、組換えベクター。 請求項2 最大9kbの核酸をパッケージすることができるAAV2/5ベクターである、請求項1に記載の組換えベクター。 請求項3 前記MYO7Aをコードする核酸分子が、配列番号1または配列番号1と同じアミノ酸配列をコードする配列からなる、請求項1に記載の組換えベクター。 請求項4 前記CEP290をコードする核酸分子が、配列番号2または配列番号2と同じアミノ酸配列をコードする配列からなる、請求項1に記載の組換えベクター。 請求項5 前記プロモーター配列が、転写プロモーター活性を保持する配列番号3、配列番号4、および配列番号5のフラグメントまたはその変異体から選択される、請求項1に記載の組換えベクター。 請求項6 前記治療が、CEP290をコードするベクターを光受容細胞に形質導入し、MYO7Aをコードするベクターを光受容細胞および網膜色素上皮細胞に形質導入することを包含し、それによりMYO7Aタンパク質またはCEP290タンパク質の発現が該細胞内で誘導される、MYO7A遺伝子またはCEP290遺伝子の変異に関連する疾患に罹患した哺乳動物対象における網膜の異常および/または網膜の機能不全の治療に使用するための請求項1から5に記載の組換えベクター。 請求項7 IB型アッシャー症候群およびレーバー先天性黒内障から選択される、MYO7A遺伝子またはCEP290遺伝子の変異に関連する疾患に罹患したヒト対象における網膜の異常および/または網膜の機能不全の治療に使用するための、請求項1から6に記載の組換えベクター。 請求項8 請求項1から7に記載のAAVベクターを、眼への投与に適した形態で含む医薬製剤。 請求項9 注射溶液の形態である、請求項8に記載の医薬組成物。 請求項10 MYO7A遺伝子またはCEP290遺伝子の変異に関連する疾患に罹患した哺乳動物対象における網膜の異常および/または網膜の機能を改善するための方法であって、1)組換えアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターにAAV5カプシドを提供する工程であって、該ベクターは、機能的なMYO7Aタンパク質またはCEP290タンパク質をコードする核酸分子を含む発現カセットを担持し、該核酸分子は、その転写および翻訳を指示する調節制御エレメントに作動可能に連結されている、工程と、2)CEP290をコードするベクターを光受容細胞に形質導入し、MYO7Aをコードするベクターを光受容細胞および網膜色素上皮細胞に形質導入することにより、該細胞内でMYO7Aタンパク質またはCEP290タンパク質の発現を誘導する工程とを包含する、方法。 請求項11 前記対象がヒトである、請求項10に記載の方法。 請求項12 前記疾患がIB型アッシャー症候群およびレーバー先天性黒内障から選択される、請求項10に記載の方法。 請求項13 前記AAV5カプシドを有するベクターが、最大9kbの核酸をパッケージすることができる、請求項10に記載の方法。 請求項14 前記ベクターがAAV2/5である、請求項13に記載の方法。 請求項15 前記AAV5カプシドを有する組換えアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターが発現カセットを担持し、MYO7AまたはCEP290のコード配列が、哺乳動物の網膜細胞においてその発現を調節できるプロモーター配列に対して機能的に連結されている、請求項10に記載の方法。 請求項16 前記MYO7Aのコード配列が、配列番号1または配列番号1と同じアミノ酸配列をコードする配列からなる、請求項15に記載の方法。 請求項17 前記CEP290のコード配列が、配列番号2または配列番号2と同じアミノ酸配列をコードする配列からなる、請求項15に記載の方法。 請求項18 前記プロモーター配列が、転写プロモーター活性を保持する配列番号3、配列番号4および配列番号5のフラグメントまたはその変異体から選択される、請求項15に記載の方法。 請求項19 網膜色素上皮細胞および光受容細胞への形質導入が、前記ベクターまたはその医薬製剤の網膜下投与によって達成される、請求項1に記載の方法。
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同族专利:
公开号 | 公开日 WO2009121536A1|2009-10-08| US20110117058A1|2011-05-19| AU2009231171A1|2009-10-08| CA2720178A1|2009-10-08| EP2262899A1|2010-12-22|
引用文献:
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法律状态:
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